本に学ぶマンション投資

プライベートカンパニーを活用して、不動産投資をしよう! 不動産と会計のプロが教える法人化による資産運用の教科書

プライベートカンパニーを活用して、不動産投資をしよう! 不動産と会計のプロが教える法人化による資産運用の教科書

ソリッド株式会社 成田 仁 (著)

2014年7月14日発行

不動産投資は副業としてスタートされる方が多いと思いますが、軌道に乗り所有物件も増え安定稼働し始めると、収入とともに税額も増えていきます。個人の場合、賃貸収入は総合課税の対象となるので、本業の収入と合算した所得に対して税金がかかります。

日本の税制は累進課税なので所得に応じて税率が上がります。本業の課税所得が600万円であれば税率は20%、不動産投資の課税所得が300万であれば税率は10%という風にそれぞれの所得に対して別に税率が適用されるのではなく、本業所得600万円+不動産所得300万円を合算した900万円に対して所得税が課され税率は33%に上がります。所得税の最高税率は45%で、住民税10%を加えると55%にもなりますので、個人で不動産投資を行う限りにおいては、物件を買い増し家賃収入が増えていっても、それに比例して税額も増えるので、キャッシュフローは劇的に改善することはありません。それどころか所得が高い方にとっては、税引前キャッシュフローの半分以上を税金として納め続けなくてはならないので、不動産投資はいわば「税金のために稼いでいる」状態にもなりかねません。

不動産投資でキャッシュフローを最大化するには、収益だけではなく支出をどれだけコントロールできるかがカギになります。支出の中でも比重の大きいのはやはり税金になります。所得に対して無条件に課せられる税金に関しては対策が難しいと思われがちですが、個人と法人の税制差を利用して法人で不動産投資をすれば合法的な節税が可能となります。その方法と対策について解説されているのが、これから紹介する『プライベートカンパニーを活用して、不動産投資をしよう!』です。

法人で不動産投資をするには

不動産投資のために法人を設立するというのはハードルが高いと思われるかもしれませんが、法人だからといって、不動産会社のように管理や客付のために社員を雇う必要はなく、賃貸運営自体は個人の場合と同じで問題ありません。

不動産投資の法人は、事業の特徴で分けると不動産管理法人、サブリース法人、不動産保有法人の3つの形態があります。どの形態であっても、基本的には、給与所得控除、退職金の支給、共済や保険の加入等、個人事業では認められていない制度を使って節税をすることができます。ただし、税務署は法人の事業の実態で判断するため注意が必要です。不動産管理法人やサブリース法人は、賃貸管理にまつわる業務をアウトソースする場合も多いため事業の実態が問題視されやすく、また、賃貸管理費であれば5%前後、サブリースの転貸差額であれば15%前後程度しか法人に移転できないため、事業規模、キャッシュフローともある程度大きくないとメリットを活かせません。

一方、法人で不動産を購入し賃貸事業を行う不動産保有法人は不動産の収入と支出をすべて法人に帰属させることができるのが最大の特徴となります。前述した制度を利用すれば、実効税率を大幅に下げることができ、保有している不動産は株式として評価されるため、資産承継にも有利に働きます。

一点注意すべきは、個人で不動産投資を始めた場合、保有している投資物件を不動産保有法人に移すのは譲渡にあたるので、含み益がある場合は譲渡益に所有期間5年未満の短期譲渡であれば39%、長期譲渡であれば20%の譲渡税がかかります。

法人で不動産投資をするタックスメリット

法人として不動産投資を行うには、法人の設立の手間も費用もかかりますし、設立後も会計、決算処理や株式会社の運用が必要になります。当然、出費は嵩みますが、それはタックスメリットを享受しリターンを得るために必要な経費としてとらえるべきものです。

平成28年の税制改正により、法人税の基本税率が段階的に引きさげられ、現時点で実効税率は30%を割り29.97%まで下がりました。個人の最高税率と比べると実に25ポイント以上の税率差になります。それだけでも十分大きなメリットと言えますが、さらに法人で不動産投資をすることで、個人では単なる損金であった出費が必要経費として認められ節税につなげることができます。以下、強力な制度を紹介します。

所得を再分配できる

所得の圧縮効率が最も大きいのは給与所得控除です。個人では所得が増えると実効税率が上がって負担税額が増額しますが、法人から自分に給与を支払うことで、法人、個人とも税額を減額できます。法人側では給与を経費計上でき、個人側も金額に応じて65万円~220万円まで給与所得控除が受けられるようになります。

経費が貯金になる

不動産保有法人は、資金供給を受けられるようになります。独立行政法人中小企業基盤整備機構が運営し得ているセーフティー経営共済は、不測の事態に直面した中小企業が必要となる資金を納付された掛金総額の10倍(最高8,000万円)まで無担保・無保証人で借入できる制度です。掛金は月額5千円から20万円まで自由に選べ、増額、減額も可能です。最大800万円まで積み立てが可能で、掛金は全額損金(個人事業であれば必要経費)に算入できます。また、積立金自体も、退職金の支給原資に充てることも、たとえば一棟アパート・マンションを保有している場合は、大規模修繕費用として活用することもできます。

売却損益を通算できる

収益不動産の売却益は、譲渡価額から簿価※1と譲渡費用を引いた金額との差額なので、購入金額と売却金額がほぼ同額であれば、保有期間にもよりますが、多くの場合利益が発生します。

※1 土地、建物の取得費から保有時に計上した減価償却費を差し引いた価額

個人の場合、不動産の売却益は分離課税で本業の所得とは別に算出されるため損益通算ができません。たとえ本業がマイナスであった場合も、不動産の売却益があれば、譲渡所得に対して5年未満の短期譲渡で39%、5年超の長期譲渡で20%の譲渡税が課せられます。

一方、法人の場合、不動産売却益は決算年度の事業収益を合算して、その合計の利益に法人税率が課せられます。事業収益なので、賃貸運営の経費はもちろん、不動産以外の事業を展開していた場合は、その事業の経費とも損益通算可能なので、個人よりも節税の幅が広がります。逆に売却損が出た場合も他の事業所得と損益通算が可能で、損失の繰り越しも最大9年間認められています。

相続対策にもなる

投資用不動産は相続税対策として有効なことは良く知られていますが、保有していたのが個人と法人では大きな違いが生じます。個人の場合、不動産は相続財産となり、正味の遺産額から基礎控除額を差し引いた残りの額に対して相続税が課せられます。一方、法人の場合、株式が相続財産となりますので、非上場株式の相続税上の評価方法が適用され、個人で保有していた場合よりも評価額を圧縮できる可能性があります。また、不動産保有法人の株式を子や孫に贈与することもできるので、様々な相続税対策の効果を得ることができます。

まとめ

法人で不動産投資をすると、収益を出して社会的信用を築くなかで、個人の場合とは全く違うマインドセットを育むことができます。

近年、不動産投資は、資産家や地主が管理会社や不動産会社に任せきりで運用している「大家さん」のイメージが薄れてきているのは、自立した不動産投資の法人経営者が増えてきたことも背景にあります。

不動産投資で成功している人は、「マーケティング戦略を行い、商品である物件の価値を高め、収益が出る仕組みとマネジメントを構築」していますが、不動産売買・賃貸マーケットの専門的な情報収集や分析、税法の最新動向をもとにした税務戦略、ファイナンスを最大限に活用した財務マネジメントなど幅広い知識が必要なので一人で行っているわけではありません。不動産、税務、財務各分野のプロの力を活用することで意思決定に必要な情報をインプットして、自分は経営者として最終的な判断を下すようになります。知識の偏りは誤った判断をする要因ともなるので、必然的に外部の専門家も含めたチームが出来上がります。法人として不動産投資をすることで、経営者として成長できることがもっとも大きなメリットと言えるかもしれません。



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