本に学ぶマンション投資

売却で資産を築く! 黄金の不動産投資

売却で資産を築く! 黄金の不動産投資

株式会社コン・パス 村上俊介 (著)

2017年7月21日発行

不動産投資は安定して家賃収入が入る特徴から、人生100年時代の老後の年金不安を解消する切り札のように扱われ、最近では、経済系メディアはもちろんライフスタイル系メディアでも取り上げられ広く普及してきています。その影響もあって、弊社で運用している不動産投資のかけこみ寺には、月に数十件もの不動産投資に関するお悩み相談が寄せられます。その中で最も多いのが売却に関する相談です。

不動産投資には運用損益と売却損益の二つの損益があり、物件の評価は両面から行うべきものなのですが、ご相談に来られる方が購入した際には、運用面のことしか聞いていないというケースが本当に多くなりました。しかも、家賃収入から借入金の返済、管理費・修繕積立金、賃貸管理費等の出費を差し引いて残ったキャッシュは所得として申告するのでキャッシュフロー=利益だと聞かされている方が実に大半を占めます。

しかし、不動産投資の本当の損益は、売却するまでわかりません。なぜなら不動産投資の収支はキャッシュフローの累計と売却損益の合計になるからです。たとえば5,000万円で購入した物件も、4,000万円の売値しかつかないのであれば、実質1,000万円の含み損を抱えていることになります。この物件で毎年50万円の手残りがあったとしても、20年間は売却したら顕在化する損の穴埋めをしていただけで、決して利益ではありません。それでも堪えられればまだ状況は変えられ可能性はありますが、もし融資を引いて物件を購入している場合は、いくら売却したくても売却価格がローンの残債を下回れば身動きが取れなくなり、ただ損が増えていくのを我慢するしかなくなります。相談に来られる方のほぼ100%が「持ち続ければ老後の年金代わりになります」と提案されたので、売却なんて考えてもいなかったというのが本音のようです。

投資物件は必ず売却すべきというわけではありませんが、たとえ売却する予定はなくても、キャッシュフローを正しくキャッシュフローにするためには、不動産投資において売却の知識は不可欠です。上記の例とは逆に、4,000万円で購入した物件に仮に5,000万円の売値がついたとしても、保有しているだけでは含み益でしかなく、売却して初めて1,000万円の利益を手にすることができるのです。
今回ピックアップする『売却で資産を築く!黄金の不動産投資』は、不動産投資の売却の重要性とその意味について詳細に明かしている名著なので紹介します。

なぜ不動産投資で出口が重要なのか

出口で成功するために最も大事なのは、相場よりも安く買うことです。相場よりも安く購入できれば、帳簿上の簿価よりも含み益を持っている状態なので、比較的早い段階から、賃貸で持ち続けるべきか、売却すべきかを検討することができます。
次に、値下がりしない物件、言い換えれば資産価値の高い物件を購入することです。値下がりしない物件であれば、最大限に融資を引いて購入しても、10年後に売却すれば、購入時の融資額はそのまま戻り、10年間のキャッシュフローが利益となります。

上記のような優良物件を購入できて安定稼働してキャッシュフローも計算できるなら売却を考える必要はないのではと疑問に思われると思います。ただ、不動産投資においては、同じ物件を持ち続けることは得策ではありません。その理由は二つあります。一つは不動産を保有し続けることのネガティブな理由で、もう一つは不動産を売却することのポジティブな理由です。

不動産を保有し続けることのネガティブな理由

不動産投資は長期保有が前提の投資と考える方も多いと思いますが、キャッシュフローだけを目当てにして長期保有してしまうと、年を経るごとに手残りは減り、売却価格も下がっていくため、トータルで見ると現金を残すのが難しくなります。

まず、年数が経つにつれて物件の競争力は落ち家賃は徐々に下がっていきますが、それに対して故障や保険料などの出費が嵩むためキャッシュフローを圧迫します。どんな物も古くなると価値が減り、手間と費用が掛かります。売却面でも、一般的に銀行の融資期間は法定の耐用年数から経過年数を引いた期間が上限となることもあり、築年数が古くなればなるほど購入できる人が限られ、簡単に売ることができなくなります。

また、不動産投資では、購入当初は主に二つの経費、減価償却とローンの金利分の節税効果が高く、キャッシュは順調に溜まっていきます。しかし、減価償却は建物の耐用年数が過ぎれば経費計上できなくなりますし、返済金は利息のみ経費計上ができますが、元利均等返済で借入をしている場合、前半は金利の割合が大きく、後半になるにつれて元金の割合が増えるため、計上できる経費が少なくなっていきます。これは、キャッシュフローは変わらなくても会計上の利益が大きくなることを意味します。所得税や法人税は、毎年度の所得や利益に対して課税されるので、毎月の返済は同じ金額であるにもかかわらず、課税される会計上の利益が増え、税金も加速度的に増えていきます。

つまり、投資物件を長期で保有すると、最終的に家賃収入はあるのに手元に税引き後のキャッシュが残らなくなり黒字倒産の危機を迎えることさえあります。この現象はデットクロスとよばれ、事実上の物件売却のデッドラインとなります。

不動産を売却することのポジティブな理由

物件を売却して現金化させることで、毎年の税引き後キャッシュフローによって蓄えられた純資産を再投資に回し、資産拡大のサイクルを加速させることができます。概して、1つの物件を長期間保有し続けるよりも、短期で売却し次の物件に投下したほうが純資産は大きくなります。たとえば、本書で説明されている都心部の築15年のRCマンションのシミュレーションを引用します。

一棟目

a 家賃年収 850万円
b 購入価格 1億円
c 自己資金 700万円(購入費用分)
d 借入金額 1億円
e 金利 1.5%(返済期間30年)
f 初年度返済額 415万円(元金267万円、利息148万円)
g 運営コスト 200万円
h 減価償却費 187万円

税引前のキャッシュフローはa-f-gで235万円。初年度は購入費用700万円があり赤字で税金はかかりませんが、2年目以降はa-f:利息-g-hで315万円、税率を30%とすると税額が94万5千円。税引き後キャッシュフローは140万5千円になります。
この物件を5年後に売却すると5年間の税引き後キャッシュフローは235万円+140万5千円x4年で797万円、購入費用を差し引いて97万円になります。

この物件が5年後同じ1億円で売れたとすると売却手残りは下記のとおりです。

A 売却額 1億円
B 簿価 9,065万円
C 残金 9,432万円
D 仲介手数料 306万5千円

手残りはA-C-Dで1,351万5千円。譲渡益がA-B-Dの628万5千円なので、税率20%とすると税額が125万7千円。税引き後の純利益は1225万8千円になります。5年間の税引き後キャッシュフロー累計額は97万円なので不動産投資の収支は1,323万円の純資産を形成できたことになります。

この純資産を次の物件を購入する頭金に投下すると一気に資産形成が加速します。

二棟目

a 家賃年収 850万円
b 購入価格 1億円
c 自己資金 1,300万円+700万円(購入費用分)
d 借入金額 8,700万円
e 金利 1.5%(返済期間30年)
f 初年度返済額 360万円(元金230万円、利息130万円)
g 運営コスト 200万円
h 減価償却費 187万円

税引前のキャッシュフローはa-f-gで290万円。初年度は購入費用があり赤字で税金はかかりませんが、2年目以降はa-f:利息-g-hで333万円、税率を30%とすると税額が99万9千円。税引き後キャッシュフローは196万1千円になります。
この物件を同じく5年後に売却すると5年間の税引き後キャッシュフローは290万円+196万1千円x4年で1,050万4千円、購入費用を差し引いて350万円になります。

この物件が5年後同じ1億円で売れたとすると売却手残りは下記のとおりです。

A 売却額 1億円
B 簿価 9,065万円
C 残金 6,857万円
D 仲介手数料 306万5千円

手残りはA-C-Dで2,836万5千円。譲渡益がA-B-Dの628万5千円なので、税率20%とすると税額が125万7千円。税引き後の純利益は2,710万8千円になり、自己資金1,300万円を差し引いて1,411万円の利益ですす。5年間の税引き後キャッシュフロー累計額は350万円なので不動産投資の収支は1,761万円の純資産を形成できたことになります。

  純利益 1年換算
一棟目 1,232万円 264万円
二棟目 1,761万円 352万円

再投資することで、1年あたりの利益は1.5倍近くになっています。これは同じ物件を保有し続けるよりも資産拡大のスピードも1.5倍になったことを表しています。

まとめ

不動産投資において、インカムゲインは足し算、キャピタルゲインは掛け算と言われることがあります。家賃が5千円上がると年間の家賃収入は年間6万円アップしますが、売却すると100万円以上利益が出ることさえあるのが不動産の魅力です。たとえば、毎月の家賃が10万円、キャップレートが6.0%の場合、売却価格は、家賃が10万円とすると10万円x12÷0.06=2,000万円、これが10万5千円とすると10.5万円x12÷0.06=2,100万円にはねあがります。利回りが取れ、うまく賃貸運営できている時こそが売却のタイミングであり、売却がいかに資産形成に強いかわかると思います。
売却で利益を上げるといっても、百戦錬磨の投資家がうごめく投資用不動産マーケットにおいて、相場よりも安く物件を手に入れるのは容易ではありません。ただ、目線を変えればそのような物件は存在します。私たちがお勧めしているオーナーチェンジのファミリータイプマンション投資は、不動産投資家の参入が少なく、入居者が退去したら投資のマーケットではなく実需のマーケットで売却することが可能なので、比較的簡単に売却に強い物件を手に入れることができます。



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